2007/4/4

チュニジアのおじや体験

先日、チュニジア大使館からのお誘いでチュニジア食材を味わう会に参加してきました。
チュニジアは、地中海をはさんでイタリアの対岸に位置するアフリカ最北端の国です。
紀元前9世紀に建国され、現在では8つの世界遺産が存在する歴史ある国です。
今まで、日本で積極的に紹介されることが少なかったのでこれからアピールをしようという最初の試食会でした。
チュニジアのオリーブオイルの生産量は、世界第四位。2000年以上前から製油を行っていたそうです。チュニジア産としては、日本では出回っていないようです。現状は大半がイタリアやスペインにタンクごと輸出され、ブレンドされ商品化されているので我々が味わってはいても、チュニジア産としては、認識できないのです。チュニジアのオリーブオイルは、苦味に特徴がありました。ミスキー種というチュニジア特有のオリーブ品種から絞ったオイルを味わいました。
チュニジアの味つけの特徴である香辛料の一種「ハリサ」は、フレンチでも使うシェフがいるので味わった事のある方は多いのでは・・・・・。ハリサは、にんにく、キャラウェイ、コリアンダーなどをあわせて作るので唐辛子の辛味だけでない香りや味わいを楽しめます。日本でいうなら昔の自家製味噌のような存在の調味料。チュニジアでは、それぞれの家々のハリサがあり、あらゆる料理に使われているようです。
他には、今回は、クスクス、ドライトマトのオイル付け、にんにくのペースト、オレンジマーマレードなどを紹介いただきました。


これは、Lablabi(ラブラビ)。寒い時期に体を温めるために食べるスープ。
スープカップに、バケットをちぎって入れ、その上にヒヨコ豆のたっぷりはいったスープをそそぎ、ハリサやケッパー、ドライレモン、ツナなどを好みでのせて食べるもの。卵を割りいれて混ぜたりも。これは、家々で味わいが色々あるそうです。まさに日本のおじやのような存在の料理です。
見た目は、今ひとつなのですがこの味つけがなんともクセになって、また食べたくなる味なのです。これこそ、チュニジアに出かけて、チュニジアのお母さんに作ってもらってその土地、その家の文化を感じながら食べたい一品だと思いました。


これは、焼き菓子です。豆の粉を使ったお菓子をはじめ色々。どこかなつかしく昔、日本にもあった素朴な味わいでした。忘れてならないのが、チュニジア産ワイン。地中海式気候に恵まれた海岸部では、ヨーロッパへの輸出向けのワイン生産が盛んだそうです。あまりポピュラーではありませんが、ぶどう栽培とワイン造りの歴史はフェニキュア時代の古代にまで遡るそうです。つまりフランスやイタリアのワイン作りより歴史があるのです。白ワインも赤ワインも美味しかったです。さらに、日本への輸出で多いのが魚介類なのです。そのなかでもマグロが主流。捕獲したマグロを育てて出荷する「蓄養事業」が大切な産業となっているようです。マグロが飛行機に乗って日本に飛んできているとか・・・・・。農業、漁業が基幹産業の国は、食生活も豊かなようです。どの料理も美味しかったのですが、やっぱり、今度は、チュニジアの歴史や風土を感じながら味わってみたいなぁって思うおかみでした。

byおかみ

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