2007/1/21

今日は、初釜

若い頃、日本料理の調理場で働いていたころ、
お茶にお花、書道と日本舞踊を習っていたおかみですが
ここ十数年、お稽古から遠ざかっておりました。
お茶に関しては、お茶会にお客さまとして出席させていただくことは、
あってもお客さまをお迎えする立場になったことはなく、
またそんなことは、当分ないだろうと思っておりました。
ところが昨年の春から、茶道のお稽古を本格的に復活したところ
今年の初釜のお当番が私が今お世話になっているお稽古場となり
なんと、ピヨピヨの私が「お点前」をすることになってしまったのです。

季節ごとの室礼のなかで伝統、文化を体感しながら
楽しくお稽古をして、美味しいお菓子とお茶を味わう。

そんなひとときが楽しかったのですが
お点前をすることになってからのお稽古の大変なこと。・・・・・・
お点前は、理にかなった動作なのでそれを頭で理解して
自然にかつ美しく、動作するということでお客さまを気持ちよくお迎えする
ということなのですが頭と体がバラバラ状態・・・・・・。
これで本番が迎えられるのだろうかと試験前の子どものようになってました。
逃げ出すわけにもいかず、心をこめてお茶を点てるという気持ちを
忘れぬように「お点前」をさせていただきました。
わずか20分くらいの時間なのですがとても長く感じられ
こんな気持ちで、お客さまには、心地の良いおもてなしが出来たのだろうかと心配しながら控えの「水屋」にもどったら、
「正客」と呼ばれる、一番上座にお座りくださった方から
「とても美味しいお茶でした。これからもお稽古頑張ってくださいね。」と
伝えてくださいとのひとこと。
気配りをするはずの私がお客さまから気配りしていただき
幸せな気持ちになりました。
相手を思いやるさりげないひとこと。
おもてなしの気持ちをお客さまから教えていただきました。
筆記試験は、まだ一夜漬けがきくけれど、
体と頭を共に使うことは、一夜漬けは、きかないことを痛感したおかみでした。
新年早々、とても素敵な体験をさせてくださった皆様に感謝です。
(無事に今日を迎えられるように支えてくださった同じお稽古場の先輩方にも感謝です。)
あらためて、お茶の勉強もしっかりしようと決意を新たにいたしました。
ちなみに若い頃は、流派とかの意識はなくお稽古をしていたのですが
名古屋出身のおかみは、今、名古屋の茶道流派「松尾流東京稽古場」で
お稽古しております。今回の「おはなし・こみしょう」でお借りする
豊川稲荷さまは、松尾流の東京お稽古場としてお借りしているご縁で
「こみしょう」にも快く会場をお貸しくださいました。
お茶のご縁に心より感謝しております。

今日は、「お点前」の夢を見ずにゆっくり眠れそうです。

byおかみ

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